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▼第四番出演者




ジェームズ・ラブロック ジェームズ・ラブロック
生物物理学者 1919年イギリス生まれ
撮影地 イギリス南部 コーンウォール地方
ご存じ「ガイア理論」の創始者です。
映画「地球交響曲」のシリーズは、彼の理論に勇気を与えられて、1989年にスタートしました。 以来、10年間の夢が実り、21世紀最初のガイア・シンフォニー第4番に、ついにご本人の登場となります。
ラブロックの「ガイア理論」は、地球科学、生命科学の分野に様々な刺激を与えて来たばかりでなく、20世紀末の環境保護運動の理論的支柱となり、さらに人々の霊性の目覚めにも大きく貢献してきました。
イギリスの田舎の水車小屋を改造した研究室で、生涯、フリーランスの科学者として、研究活動を続けてきた彼の生き方そのものが、ガイアと人間の関係のあるべく姿を示す一つのモデルです。
イギリス・コーンウォール地方の深い森の中で、美しい田園風景の中で、大西洋の荒波がうち寄せる海岸で、8000年前のストーンサークルで、
「ナゼ、地球(ガイア)は、一つの大きな生命体なのか」
「地球(ガイア)と人間の関係は、如何にあるべきか」
「地球(ガイア)に心はあるのか」等の話をやさしく語ってもらいます。

地球はそれ自体が大きな生命体である。
全ての生命、空気、水、土などが有機的につながって生きている。
これをGAIA(ガイア)と呼ぶ。
                 ジェームズ・ラブロック


名嘉 睦稔 名嘉 睦稔 なか ぼくねん
版画家 1953年 沖縄・伊是名島生まれ
撮影地:伊是名島 沖縄県読谷村 他
名嘉睦稔は、風の伝言(イアイ)が聴ける。鳥と話ができる。キジムナ(樹の精霊)は兄弟だし、海に素潜りで30メートルはゆけるし、イルカやジュゴンが親しげに寄ってくる。
三線(さんしん)は、ほとんど彼の肉声であり、沖縄空手の達人で、神話を語らせれば、右に出るものはいない。
少年時代に沖縄の孤島で育った彼は、現代人が成長のプロセスで閉じてゆく母なる星・地球と会話する回路を次々と開きながら成長し、フト気が付くと、版画家になっていた。
もし、風が地球(ガイア)の心の運び手であるとするなら、我々は、名嘉睦稔の身体を通って吹き抜けてきた風=作品の中に遠い祖先の伝言や、小さな花の言葉や虫や鳥たちの呼び声、太陽や月からのメッセージさえ聴くことができる。
96年のCO2京都会議のポスターや記念切手は彼の作品。
2000年沖縄サミットの記念切手も彼の作品。
21世紀に生まれ育つ子どもたちへの風からの伝言を伝えてもらう。


ジェーン・グドール ジェーン・グドール
野生チンパンジー研究家 1934年イギリス生まれ
子どもたちのための環境教育活動家
撮影地:アフリカ/タンザニア・ゴンベ地方 イギリス/ボーンマス
ジェーン・グドールは、今年、自伝「Reason for Hope」(なぜ今、希望が必要か)=「邦題/森の旅人」を出版した。 その原書の見開き1頁めに、美しいジェーンのモノクロのポートレートがある。キャプションに、故・星野道夫撮影、とある。ガイアシンフォニー第3番の出演者であり、撮影開始直前に亡くなったアラスカ在住の星野道夫が、生まれて始めて訪れたアフリカが、タンザニアのジェーン・グドールのチンパンジー保護区だった。亡くなる半年前だった。
星野道夫とジェーン・グドールはスピリットで結ばれている。
40年前、26歳の時、有名な人類学者ルイス・リーキの薦めで、母ヴァンヌと共に、たった二人でタンザニアのジャングルに入り、チンパンジーの観察、研究を始めた。女性としての生命に対するやわらかく、広い視野からの研究は、霊長類学会に大きな変化をもたらした。
今は、野生生物の保護、熱帯雨林の保護、子どもたちの教育プロジェクトに全身で打ち込んでいる。動物の心、愛、信仰、魂、霊性、進化、科学、等々のテーマを語る。
2000年4月、同志であり最大の理解者であった母ヴァンヌが93歳でこの世を去った。


ジェリー・ロペス ジェリー・ロペス
ビッグ・ウェイブ・サーファー 1948年ハワイ生まれ
撮影地:インドネシア/Gランド
    ハワイ/オアフ島
    アメリカ/オレゴン州の森
毎年12月、ハワイ・オアフ島のノース・ショアでは、高さ20フィートを越える津波のような巨大な波が立つ日がある。
日頃は先を争って海に出る多勢のサーファーたちも、こんな日ばかりはただ、砂浜に座ってこの計り知れない地球(ガイア)の力に圧倒されて波をみつめている。
そんな時、どこからともなく現れたひとりの小柄な男が、静かに、まるで何事もないかのように海に入っていたかと思うと、20フィートを越える巨大な波の壁に、美しい一本の白線を描きながら、滑り降りてきて、また、何事もなかったように、静かに去ってゆく。
それが、ジェリー・ロペスだ。

この巨大な地球(ガイア)の力は、かよわい人間にとって、99.99%まで死をもたらすような恐ろしい力だ。しかし、残された0.01%に人の生命と調和する道がある。
ジェリーは、その道を、自分の身体の内側で選び取ることが出来る。ナゼなのか。 まるで、現代の白隠禅師のようなジェリーの生き方と思想。
今はオレゴン州の森の中に住み、同じ地球のもたらした雪の中で、スノーボードに乗って、大自然の営みに全てを委ねることに依って生まれる“空”の時を楽しんでいる。



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